2021年下半期ゲーム棚卸3

El Shaddai: Ascension of the Metatron
Steam。9月25日クリア&特典小説読了。約8時間+1時間くらい。
10年くらい前のニコニコ動画で「そんな装備で大丈夫か?」「大丈夫だ問題ない」のPVで一世を風靡したあのゲームがSteam移植で帰ってきました。
PS3版は未プレイなのですがここ何年かギャラリーエルシャダイさんとはいくつかご縁があり、作者の方のSteam移植制作ツイートも拝見していたのでこの機にプレイしてみようと思いました。リリースセールでサントラ等のDLC全部入り版が半額くらいだったのも大きいですw
当時のネットでは「あの動画は超有名だけどゲームはクソゲーらしい」というような噂をよく目にしていたので少し構えてプレイし始めましたが・・・あれ、普通に面白いじゃん?
3つの武器を入れ替えながら戦うバトルシステムはシンプルではあるけれど爽快感もかなりあります。移動アクションは3Dマップと2Dマップが切り替わりながら基本は一本道を走り抜けるスタイル。たまにジャンプ操作でストレスを課せられる部分もありつつ。
そんな感じでゲームとしてはかなりシンプルな作りなのですが、何と言ってもぶっ飛んだ世界観とアートのようなグラフィックが目を引くので意外と飽きが来ません。
特にアートのようなマップや音楽を含めた演出面では最近のゲームにも引けを取らないかと。
むしろPS3時代でこの背景グラフィックは結構すごいのではないかと思いましたが、どうやらSteam移植でHD化したものをスペック対応の都合で解像度を落としているとか。
ストーリーは断片的に語られている部分も多いので神話構想の背景等を知らないと一度のプレイでは理解しにくい…かな。というかゲーム自体はぶっちゃけ打ち切りエンドなので(汗)
リーマンショックで予定していなかったものが作れなかったという経緯は読みましたが、クソゲーと呼ばれているのはこれが大きいと思います。
ただしSteam版ではゲーム終盤以降のストーリー小説をクリア特典として読むことができるので一応これで補完できる仕様になっています。
まぁこの内容を全部ゲームに入れようとするとボリュームが2倍以上になりそうなので、アクションのシンプルさを考えると今くらいの長さで丁度良いくらいなような気もしますね。
小説まで含めて個人的にはかなり満足しました。いずれセタ紀(フルサイズの小説版)を読んでみたいですしルシフェルネフィリムのグッズがちょっと欲しいですw

⑨黎の軌跡
PS4。10月25日クリア。約110時間。難易度ノーマル。
軌跡シリーズ11作目。今作からシリーズ後半戦で新章スタートということで、キャラやシステムが一新され新鮮な気持ちでプレイに臨めました。
閃シリーズが正直肌に合わなかったというかイマイチ楽しみ切れない感じがあったので少し不安はあったのですが、諸々の反省点が改善されている部分も見えて個人的にはなかなか好感触でした。
ただし手放しで褒められるかというと微妙なところではあり、今作は良かった面と悪かった面がかなりはっきり出ているという印象です。
システムについてはかなり見直されて釣りや本集めなどのシリーズ恒例だったミニゲーム系がバッサリ削除されてコレは思い切ったなぁと思うとともによくやったとも思います。さすがにそろそろ飽きてきていましたしね。
戦闘も今回はいつものコマンドバトルに加えてフィールドアクションバトルが加わり、それもボス戦以外では任意に切り替えられるという仕組み。ただしそこまで多彩なアクションというのではなく普段アクションゲームをプレイしない人を見据えたギリギリの調整で個人的にはなかなか良い塩梅だったと思いますが、逆にがっつりアクションゲームを楽しみたい!という人には単調すぎてあまり向かないように感じました。
どちらかというとボス戦のコマンドバトルの単調さが気になり・・・HPがやたら多くて弱点もそんなにないからバフを焚いて火力を出し&敵のSクラフトを食らったら体勢を立て直して・・・の繰り返しが基本なので、あまり面白みがないなぁと思う場面も多かったです。
SクラフトのコストがCP100+Sブースト2ゲージになったのは雑魚戦などでも温存を考えずに気軽に打てるようになって爽快感が出た半面、ATバーに割り込んでボーナスを奪うというのが今回はできなくなっていたので一発逆転を狙いにくくなったのは残念かなと。
あと改シリーズや創にあった戦闘倍速モードと演出スキップを無くしたのは解せない・・・。アクションバトルの関係でシステム的に難しいのかもしれませんが、これがあるとないとで戦闘のテンポがだいぶ違うので次回は復活させてほしいですね。
キャラとシナリオに関しては零くらいの頃の雰囲気に近いかも?ということで、個人的には結構好きです。
全体的に対象年齢層が上がったというか、今回の主人公の立場が白でもなく黒でもない「裏解決屋」というものもあり今までよりもハードな展開が多く見られました。
パーティキャラの年齢分布が閃の頃よりも広くなったのはグッド。キャラの会話や絡みのパターンなどが多彩になり、主人公を抜いた横のつながり等を想像して楽しめるようになりましたね。閃ではそこがイマイチだったので…。
ただし「…あ…」とか「あはは…」とかの軌跡構文もといテキストの癖は前半は比較的マシですが後半は相変わらずですかね。誤字もそこそこあったので、テキストの細かい部分の調整まで人手が回っていないのかな、なんて思ったり。
全体的なストーリー展開は良かったのですがゲーム進行のテンポの悪さはかなり気になりました。クリアまで110時間もかかると思わなかったよ!
特に3~5章(間章除く)は中ダレが酷くもう少しスッキリまとめてほしい。今回マップが広い割にファストトラベルのロードが長いためにおつかいが続くとなかなかに苦痛でした。
あと恒例の街会話マラソン。今回テキスト量が増えているのは歓迎なのですが、セリフの更新タイミングが多く途中で挫折しかけました。ただ終章でこの辺を上手くゲーム体験に繋げたのは上手い。とはいえ次回はほどほどにしてもらえるとありがたいです。
とまぁ他にもいろいろとあるのですがとりあえずこのくらいで。
お気に入りキャラは・・・結社組3人が良かったかなぁ。破戒さんは声が好きw
パーティキャラは今のところみんな好きですが、強いて言うならベルガルド師父の弟子になりたいですw
来年は黎の軌跡Ⅱが出ると公式アナウンスがあったので、アプデも入ったことですしそれまでにイージーでサクッともう1周くらいしてもいいかな。

探偵・癸生川凌介事件譚 Vol.7「音成刑事の捜査メモ
Switch。10月26日クリア。40分くらい。
復刻配信シリーズの中では初の未プレイ作品。癸生川第1シーズンは残りの3つが重めということもあり嵐の前の静けさというか内容的にもボリューム的にも割と気楽に遊べる感じですね。まぁ気楽にと言いつつ作中で殺人事件は起きているのですけれども。
配信前にtwitterで作者さんが呼び方を募集していた際に一番得票数が多かったのが「チワワのヤツ」でその時はなんじゃそりゃと思いましたが、たしかにこの作品を一言で言うと「チワワのヤツ」だなとw
今回はタイトル通り音成さんのお話で癸生川先生も伊ちゃんも出てこず。いつもよりもボリュームも控えめなので、シリーズファン以外の評価は少し気になるところです。
いやー、それにしてもこの次は仮面幻影、五月雨、永劫会と続くのかー(しみじみ)

⑪ピースお絵描きパズル Pic-a Pix
Switch。11月9日クリア。40時間くらい。
セールで100円だったのでついDL。
いわゆるカラーピクロスですね。このシリーズのパズルは程よい難易度であまりストレスを溜めずに解いていけるので気に入っています。
最初は息抜きくらいのつもりだったのが一度始めると夢中になってやってしまい、気付くと平気で2時間くらい解けているという危険なゲームw
100円で40時間遊べるのだからコスパは最高ですね!

探偵・癸生川凌介事件譚 Vol.8「仮面幻影殺人事件
Switch。11月14日クリア。?時間くらい。
元々はDSで発売した長編をイントロダクション・前編・後編に分けて携帯アプリに移植して配信されたもの・・・の、Switch移植版です。
自分はDSでプレイしたのでアプリ版は初プレイ。キャラ絵が第3シーズンのものでキャッチ―になっている反面、どうしても演出面はDS版より弱い印象。
それでもストーリーのインパクトの強さは色褪せず、手軽にできる推理ADVの中でも指折りの名作だと思います。
ラスト付近の癸生川のセリフから受けた衝撃は大きく、その後にミステリを読む上での自分の嗜好を方向付けられたような気もします。
自分はこの作品から他のシリーズに手を伸ばしていったので、最近の移植で仮面幻想から順にプレイしたこともあり、当時はわからなかった作中の小ネタの意味がわかるようになったのも面白かったです。
それと当時は「癸生川ラストしか出てこないじゃん!」と思っていたのが、今では癸生川が出てくると安心できるというか。この辺は御手洗潔に近いなぁと。
今まで500円だったのが今作は1800円とだいぶ値上がりしましたが、その分ボリュームもクオリティも上がっているので推理ADVが好きな方にはぜひ手に取ってもらいたい作品です。